漫画を自分なりに考察して最終的に漫画を描き切るまでを記事にしようと思って始まった初の連載企画。(たぶん16~21Pで漫画を描くと思います。はい)
第一回は漫画のお約束を探すことにしました。
お約束ってなんだよって思うかもしれないんですが物語のお約束ではなく漫画を描くときのお約束なんです。お約束 is 作法。
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『モブサイコ100』 「ONE 先生」
一番好きな漫画作家さんです。
絵はあまり上手じゃないけど漫画力がめちゃくちゃ高い先生だと思ってます。
第一話をどのような構造になっているか調査するため簡単な模写(コマ割り・セリフ配置・キャラの表情・構図の取り方など)をしました。
漫画基本をすごい上手に使う作家さんという印象抱きました。
難しい構図はほとんど使わないけど、ちゃんと状況とキャラが判別できて、ページ単位での区切り方や導入がとにかくスムーズ。読んでいてストレス0。
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ONE先生から吸収できそうなテクニックや意識を上げていきます。
①起承転結
当たり前のことなんですけど、起承転結がちゃんとスムーズにつながっているんです。けどメリハリもきちんとついているんです。
特に承の6Pにわたるギャグははっきりでここでしっかり入れようという意図を感じます。全体にギャグを散らすのではなくギャグと展開をきちんと分けようとしているように感じました。
このメリハリの付け方は取り入れたい。
②ギャグ
ギャグは基本1Pでひとつが完結するようになっています。6P合わせて漫才です。1Pでちゃんと収めるように描く意識を付けていきたい。
③第一話を作る基本思想
まず主要キャラを同時に出さないこと。モブサイコ100では霊幻→モブの順で時期をずらして登場します。同時にすると説明しずらいというか理解してもらいずらい。第一話では両方でそろったときは関係性を示さないといけないのでキャラを説明するにはあまり得策ではないということがわかりました。
④導入ではっきり説明してしまう
パワープレイじみていますがかなりありだと思いました。初心者がうまい導入をやろうとして読み手に結局伝わらないなんてのはあほらしいので……。
⑤ページの使い方や考え方(全体の統括)
状況の始まりと終わりを考えて何ページで終わるか目算を立ててあるように感じました。かならずページできっちり区切り別の視点に切り替わるようになっています。
この目算を立てるには漫画をマクロとミクロに考える訓練が必要だと感じました。
マクロはあらすじみたいなもんです。この視点は誰もが持っていると思います。
○○編。モブサイコなら爪編という大きなくくりです。しかし、このあらすじを細分化していき区切って考えていく必要があります。律が調子に乗るまで、律が誘拐されてモブたちが支部に乗り込むまで、モブたちがとらわれるまで、霊幻が助けにくるまで、戦いが終わるまで、区切ろうと思えばさらに細かくできます。で細かくしたら、それを全体に合うように計算しながら調整しないといけない。
個人的に難しいなと思うのが
あらすじを(律が調子にのるまで)と区切ってからどうやって話を展開させるのかが難しい。全体の展開を見据えながら律以外のキャラを動かさないといけない。
①考えた編を章に区切って章ごとの主人公だけを動かした話を考える。
②次の章で必要なキャラがでてきたら、そのキャラが絡めるように前章を少し組み替える。
という方法が現状自分のとれる現実的な話の作り方だと思います。